【英文法】イメージで理解する初心者でもわかりやすい仮定法
学生時代は英文法を”ルール”として、小難しい用語をそのまま飲み込んでいました。
仮定法がもつイメージを理解することで頭だけでなく心でも理解し、腹落ちして自分のものにできます。
「文法が理屈くさくて苦手」
「仮定法が苦手・・暗記はできるけどよくわかってない」
「仮定法の文の作りがよくわからない」
仮定法を使うときの話者の気持ちをあじわって、体感してみましょう。
感情と一緒に覚えたことはなかなか忘れないというメリットもあります。
例文と一緒に「仮定法」の気持ちを想像してみてください。
仮定法とは?
「事実とは反すること」をいいたいときに仮定法を使います。
それぞれ、現在時制に対する仮定と、過去時制に対する仮定があります。
現在に対する仮定

=(今)あなたが傘を持ってないので、わたしは雨でずぶ濡れだ!
現在時制で、事実と違うことをいってます。
「もし〜なら、(今)こうなのに」
現在での仮定法は、「過去形」を使っています。(=「仮定法過去」)
過去に対する仮定

=(過去のある時点で)あなたが傘を持っていなかったので、わたしは雨でずぶ濡れになった。
過去時制で、事実と違うことをいっています。
「もし〜だったら、(あのとき)こうだったのに」
過去での仮定法は、「過去完了形」を使っています。(=「仮定法過去完了」)
ところで過去に対する仮定文では、帰結部が少し特殊ですよね。
帰結部=文章の後半「would + have + 過去分詞」の部分です。
これは日本語でいう「たられば」の表現が使われています。
- I should have finished my homework yesterday.
- (昨日までに宿題を終えるべきだった。)
- I could have gone to DisneyLand.
- (ディズニーランドに行けたかもしれない。)
- I would have ridden all the atractions.
- (すべてのアトラクションに乗っただろうに。)
「助動詞+完了形」の形で覚えたいです。
どうして過去形で表現するの?
3つの”距離感”を表現する過去形
過去形は、”距離感”をあらわします。
- 「現在」との距離感
- 「人間関係」での距離感
- 「現実」との距離感
名前が”過去形”なので、時間軸だけの話かと思いきや、3つの要素があります。
わかりやすいように例文をみてみましょう。
①「過去時制」現在地点とは離れた過去の出来事
I lost my wallet last week, but I have got new one.
(先週財布を失くしちゃったけど、新しいものを手に入れました)
②相手に対して距離感を保つ「控えめ」な丁寧表現(=日本語でいうところの敬語表現)
Would you like me to take your bags for you?
(荷物をお預かりしましょうか?)
③「仮定法」現実の事実とは離れた出来事
We would go for a picnic today if it were sunny.
(もし晴れていたら、今日ピクニックしてたのになあ・・(遠い目))
We would have had a picnic that day if it had been sunny.
(もしあの日晴れていたら、ピクニックに行ってたのになあ・・(遠い目))
それぞれ過去形を使って、3種類の”距離感”を表現しています。
※lostはlose(失う)の過去形、wouldはwillの過去形、wereはareの過去形です。
仮定法ではwasではなくwereを使う
ちなみに③の例文で、なぜ it が主語なのに were が使われているのか、理由は諸説ありです。(文法的にはwasが正解ですが)
was がなかったころの名残という説や、実際に会話では was を使うこともあるようです。
公式の試験では were を使ってライティングやスピーキングをおこなったほうが無難です。
【例文】小説「ハリーポッター」の中で登場する仮定法
条件節(If節)と帰結節があるキレイな仮定法の文章ではないですが、
小説の中でも気軽に仮定法は使われています。
It was on the corner of the street that he noticed the first sign of something peculiar – a cat reading a map.
広い通りに出る前の角のところで、ダーズリー氏は、初めて何かおかしいぞと思った。
――なんと猫が地図を見ている(中略)
There was a tabby cat standing on the corner of Privet Drive, but there wasn’t a map in sight. What could he have been thinking of? It must have been a trick of the light.
たしかにプリベット通りの角にトラ猫が一匹立ち止まっていた。しかし、地図の方は見えなかった。ばかな、いったい何を考えているんだ。きっと光のいたずらだったに違いない。
(引用元:Rowling, J.K.. ハリー・ポッターと賢者の石: Harry Potter and the Philosopher’s Stone ハリー・ポッタ (Harry Potter) (pp. 8-9). (Function). Kindle Edition.)
「could have been thinking of 〜」
「〜と思う可能性があったかもしれない」
ダーズリーおじさんの気持ちが仮定法過去完了を使って表現されています。
「ばかな、いったい何を考えてるんだ(=猫が地図を読むなんて現実にはありえないだろう!)」
世界に魔法界が存在しているなんて、なんとしてでも認めたくないおじさんでしたよね。
Potions lessons took place down in one of the dungeons. It was colder here than up in the main castle and would have been quite creepy enough without the pickled animals floating in glass jars all around the walls.
魔法薬学の授業は地下牢で行われた。ここは城の中にある教室より寒く、壁にずらりと並んだガラス瓶の中でアルコール漬けの動物がプカプカ浮いていなかったとしても、十分気味が悪かった。
(引用元:Rowling, J.K.. ハリー・ポッターと賢者の石: Harry Potter and the Philosopher’s Stone ハリー・ポッタ (Harry Potter) (p. 196). (Function). Kindle Edition.)
「would have been quite creepy enough without〜」
「〜していなかったとしても、十分気味が悪かった」
実際にはアルコール漬けの動物たちが浮いていたわけですが、「それがもしなかったとしても十分に気味が悪かっただろう」と、現実と違う描写を加えて、仮定法過去完了を使っています。
仮定法を使った使えそうな表現7選
① I wish
「〜だったらなあ(現実ありえないけど)」という願望表現。
叶いそうもない願望を抱きながら使ってみましょう。
I wish I could go back in time.
(時間が巻き戻せたらなあ)
時間は有限だと心にしみる今日このごろです。
ちなみに、「 I hope〜 」も同じ願望表現ですが、現実的に実現可能なことを願望します。
② If I were you
「もしわたしがあなただったら」という仮定の話。
If I were you, I would give it a shot.
(もし私があなただったら、いっかいトライしてみるけどなあ)
友達を勇気づけるときによさそうですね。
③ If only~
「〜でさえあったらなあ」
If only I could drive a car.
(車を運転できさえすればなあ)
ほんと、車を運転できたらどこでも行けるのに。
④ as if(as though)
「あたかも〜のように」「まるで〜のように」
She is singing as if (though) she was/were a bird.
(彼女は鳥のように歌っている)
たとえ話をしたいときに使うと会話が盛り上がるかもです。
⑤ It’s time
「そろそろ〜する時間だ」
It’s time we had lunch.
(そろそろお昼ご飯の時間だ)
「ご飯を食べるべき時間だけど、まだ食べてないよね=そろそろだね!」と、事実と反するニュアンスを含んでいます。
⑥ But for〜
「〜がなかったら」
But for my umbrella, you would have gotten wet in the rain.
(わたしの傘がなかったら、あなたは雨に濡れていたわね)
なんでも準備完璧な友達っていますよね。
⑦ If it were not for A
「〜がなかったら」
If it were not for music, my breaking heart would not have recovered again.
(もし音楽がなかったら、私の傷ついた心は再起不能だったでしょう)
音楽は癒しです!
まとめ
仮定法は過去形を使うことによって、”事実・現実との距離”をあらわしています。
現在時制であれば過去形、
過去時制であれば過去完了形を使います。
例文を真似して、いちど自分の妄想や願望を仮定法で作ってみると理解が深まるかもしれません。
自分に関わる文章は記憶にきざまれやすいです。
長い文章おつかれさまでした!
